洗濯機を回してながら、私はキッチンの掃除をしていた。何かしなければ不安と嫉妬で頭が痛くなるからだ。私は夫の浮気に悩まされている。
部屋の掃除やトイレの掃除等して気を紛らわせているが、夕方から夜にかけて頭痛ひどくなる。全ての根元は夫の浮気だ。何か手を打たなければ、私の精神が壊れてしまう。
私は1人で悩んでいた。悩んでも状況は変わらない。浮気と言えばやはり探偵に浮気調査を依頼するしかないのか。私は今の状況が続いてしまう事を恐れ、博多区にある探偵社に浮気調査を依頼することにした。
本当は夫とハワイに旅行に行く為にこっそりコツコツ貯めてきたヘソクリを浮気調査の費用にあてた。夫が浮気しているのにハワイ旅行なんか行きたくもない。
私は夫の勤務後の浮気調査を3日依頼した。調査費用は私のヘソクリで賄えた。
私は不安な気持ちで浮気調査の結果を待った。一週間後探偵から浮気調査の結果を聞いた。やはり夫は浮気していた。浮気相手は私よりずいぶん若いショートカットの女性だった。
私はいてもたってもいられず、浮気調査の証拠を持って、浮気相手の自宅へと向かった。
私は浮気相手の自宅へ向かう途中、浮気の証拠写真が目に焼き付いている。特に夫が笑顔で浮気相手の女性と楽しそうに手を繋いでいる写真が気になって仕方ない。手を繋ぐ行為は私には許せないのだ。もう嫉妬というより怒りが込み上げてきた。私は浮気相手の女性と対峙した。私は浮気相手の女性の目を睨むように見た。彼女は私がここに来た理由がすぐに理解していたようだ。私はいつから私の夫と浮気しているのか尋ねると少し間を置いて、半年前くらいからです。と答えた。夫は半年間も私を欺いたのだ。しかし、私の怒りの矛先は浮気相手の女性に向かった。
私は浮気夫とは離婚する気はない。夫と結婚して10年辛い事もあったが、楽しい事の方が多い。夫は、私を欺いたが嫌いにはなれなかった。
浮気相手の女性は、決して美人ではないが鼻筋の通った顔だちだった。浮気相手の女性は申し訳なさそうに下を向き、一言申し訳ありません。もう二度とご主人様とは会いません。と謝罪した。浮気相手の女性が謝罪している間終始私は彼女の部屋に飾ってある、絵画を眺めていた。これ以上私は彼女の家に居たくないと思い、私は早々とまだ小娘の女に慰謝料を請求した。決してお金が欲しいから慰謝料を請求した訳ではない。二度と夫と会わないよう社会的制裁を与えたのだ。
私は夫とこれからの事を話さなければならない。どうせ浮気相手の女性から浮気がばれ、慰謝料請求されたことを聞いているはず、夫がどういう態度に出るかキッチンでコーヒーを飲みながら想像していた。
ネットで調べてみると浮気の証拠があれば、配偶者からの離婚は認められない。いわゆる夫は、有責配偶者になったのだ。これで離婚は認められない、夫はその事を知っているかはわからない。
これから事を話し合い、夫婦の修復を行っていきたいと夫に話そうと思う。だからといって夫の浮気を簡単には許せそうにない。時間が解決してくれる事を期待している。そして。私は必ず夕飯は一緒に食べる事を提案しようと思っている。
私は夫の妻として、女性として凛とした対応をしようと構えた。
夫はまだ帰宅していない。私は夫の携帯に電話して早く帰ってくるように伝えようと思っていたら、夫が帰宅した。
夫は黙ったままキッチンにいる私を見て、いきなり平謝り。その姿を見て私は夫は私と離婚したいわけではなさそうだと思えた。
私は夫の左頬を平手打ちした。とっさに叩いてしまった。私は夫にこれからどうするか、どうしたいのか尋ねてみた。すると夫は仕事が終わったらすぐに帰ってくる。休みの日には外食に連れて行きたい。と言ってくれたので、私の感情は少し軽くなった。
これからが勝負だ。夫とどう仲直りするか、その方法を考えなければならない。簡単ではないが、私は夫をやっぱり大好きだ。
私は夫に愛情を注げるか自信がなかったが、夫は浮気がばれてから優しく接してくれている。私はわがままな態度で夫と接している。暫くは夫の贖罪は続くだろう。私を欺いた罰だ。
夫婦の修復が出来たら、夫とハワイ旅行に行きたいと思いながら、夫に夕食の片付けをさせた。
