ここに一枚の写真がある。夫が若い女性と腕を組んでラブホテルから出で来る写真だ。私は夫の行動が怪しいと感じ、福岡市博多区にある探偵社に浮気調査を依頼したのだ。案の定、夫は浮気していた。夫は休日出勤などこれまでしたことがなたっかにも関わらず、急に休日出勤と言っては少し派手目のネクタイを締めて出て行くのだ。どう考えても怪しい行動だった。当初は、探偵に浮気調査を依頼することを躊躇したが、思い切って調査を依頼したのだ。やはり浮気調査を依頼してよかった。あんな小娘と夫は浮気していたのだ。むしずがはしる。このまま何もしないわけにはいかない。離婚するか、しないか、悩んでいる。あの写真が目に焼き付いてしまい冷静な判断ができないでいる。やっぱり、浮気相手の女に慰謝料請求だけはしようと思った。それだけはしないと気が収まらなかった。私は、夫の浮気を果たして許せるのだろうか。やり直すには時間がかかるだろう。いっそのこと離婚してしまえば全てが楽になるのとも思っている。
私は夫の帰宅を待った。夫が帰宅したらすぐに話し合いをしようと思った。泣き寝入りはごめんだ。夫の態度次第では私は夫と離婚しすると思う。玄関で物音がした。夫が帰ってきた。私は浮気の証拠をソファーテーブル一面に並べ、夫をリビングのソファーに座らせた。夫は目を丸くして唖然とした表情で黙ってソファーに座った。「何か言うことある?」と私は夫の背後から怒鳴った。夫は深いため息をついて、「お前探偵つけてたのか。全く気付かなった。」「それはそうでしょうね、あんな若い女に入れあげていたんだから。」私は至って冷静に夫の顔をみた。夫は後ろの髪を掻きながら、黙ったまま写真を茫然と眺めている。私は「あなた離婚したいの?私と離婚してこの女と一緒になりたいわけ?と尋ねた。夫は「俺はお前と別れる気はない、この子とはただの遊びだ。本気なんかじゃないからどうか許してくれ」と泣きついてきた。夫は反省しているようだ。「わかった。あなたが、反省しているのなら離婚はしないで上げる、その代わりあなたのクレジットカードは没収します。そしてお小遣いは一日千円にします。」それでよければ、私はあなたの裏切りを許すわ。夫は「千円は無理があるよ」と嘆いたが私は交渉の余地はないといい、この条件が受け入れないなら、今すぐこの家から出て行ってと言った。夫は少し考え、私の条件をのむと答え、夫婦間の修復の交渉は終わった。少し厳しい条件だが、お金がなければ浮気はできないはず。私はこの条件ならやり直しができるのではないかと思った。
