雨上がり、私は水たまりを眺めていた。その水たまりを眺めていると無性に水たまりに思いっきり入りたい衝動に駆られた。躊躇もなく私は水たまりを両足で踏みつけた。水がバサッと弾けた。勿論私の靴は水浸しだ。なぜこんな馬鹿な真似をしたのか、理由はわかっている。夫のせいでストレスが溜まっているからだ。私は濡れた靴を履きながら家へ帰った。
最近夫とコミュニケーションが取れていない。スキンシップすら当然ない。
夜の営みなんかもう一年近くご無沙汰だ。私が求めても夫は寝たふりをかます。私はなんの為に夫と生活しているのだろう。私は家政婦ではないのだ。
夫は私の存在をどう思っているのだろう。私の体も求めてこない。夕飯なんか一緒に摂ったのはいつだったかすら忘れてしまった。
どうせ夫は浮気でもしてるのだろう。探偵に浮気調査を依頼すれば真相は明らかになる。でもそれは最終手段だ。夫と先ずは向き合って話し合いをしようと思っている。夫に私の不満を打ち明けてみようと考えている。探偵社に浮気調査を依頼するのはそのあとでも遅くはない、。私は夫を心の片隅で信じているのだ。膝を突き合わせて話し合えば、夫の本心が聞けるかも知れない。
もし夫の口から離婚と言う言葉が出たら、躊躇わず私は探偵に浮気調査を依頼するだろう。
