最近白髪が増えた。年齢も年齢だからしかたないが、それにしても最近白髪が目立つようになった。心配事のことも関係していると思う。私は夫の浮気で悩んでいる。夫は離婚してくれと言ってきている。理由は性格が合わない、これ以上一緒に生活はできないそうだ。急に何を言い出すのかと思ったが、性格が合わないってこれまで20年も一緒に生活してきたじゃない。なのにいきなり性格が合わないから離婚してくれっておかしなことを言う。だから私はピンときたね。これは夫は女を作ったなと。これまで喧嘩はよくしてきたけれどうまくやってきた。いい夫婦とは言えないけど、悪い夫婦ではない。月に一度は温泉に行くし、外食だって行ってる。決して中の悪い夫婦ではない。私は夫と離婚するつもりはない、どうにかして女と分かれさせなければと考えた。
私は、福岡の探偵社に浮気調査を依頼することにした。そして、女のとこに浮気の証拠を持って行って慰藉料を請求して別れさせてやると思っている。探偵に浮気調査を依頼して2週間が経つがまだ調査結果があがってこない。探偵に電話して途中報告を聞いた。すると探偵は「ご主人は女と接触するんですが、女と食事して別れるんです。不貞の証拠がまだ取れない。なかなかラブホテルや女の自宅に行かないんです。もう少し様子を見ましょう。」と探偵から報告を受けた。私は焦っても仕方ないと思い、夫の浮気の証拠が撮れるのを待った。その週の日曜日、探偵から連絡が入った、「やっとラブホテルの出入りの映像が取れました。ですので報告書ができ次第取取りに来てください。」翌日、私は安堵の思いで、探偵社に出向き報告書を取りに行った。これで夫の浮気相手の女から慰藉料を請求できる。私は綺麗に化粧して、おしゃれをして浮気相手の女宅に向かった。女は私より少し若く小柄な女だった。私は強引に浮気の証拠を見せて浮気を認めさせた。慰藉料は300万円請求した。当然の報いだ。白髪が増えたのはお前のせいだと心の中で叫びながら女の家を後にした。
家に帰ると夫はソファーに寝ころびテレビを観ていた。私は寝てる夫の頭を叩いた。「何だよ、急に痛いじゃないか」と叫ぶ夫、私は「あんたの浮気のおかげで心が痛いわ」ともう一発頭を叩きながら言った。夫は浮気がばれたことを察したかの如く、黙り込んだ。私は女に慰謝料を請求してきたことを話すと夫は驚いていた。「あんた私と離婚したいって言ってたわよね。その理由は性格の不一致だとぬかしやがって、実際は浮気してた女と一緒になるつもりだったんでしょ?もう会えないよあの女とは。」夫は俯いたまま一言しゃがれたこえで「すまん。気の迷いだ。反省している」と言った。私は夫の浮気をすぐには許せなかったが離婚するつもりはない。女からもらった慰藉料で買いたかったバックを買った。おかげで少し気持ちが楽になった。夫は最近休みの日は必ず家にいる。どうやら反省したようだ。いや行く場所がなくなったから家にいるのかもしれない。どちらにせよ、夫の浮気は終わったのだ。夫婦の修復には時間がかかるかもしれないが、ここまで連れ添った仲だうまくやっていこうと思っている。
