昨日はしとしとと雨が降っていたが今日は天候は回復傾向になるようで明日あたりから秋晴れになるようだ。紅葉もそろそろ始まる頃だし、夫とドライブがてら綺麗な紅葉でも見に行きたいと思っているが、最近夫とコミュニケーションがとれていない。夫の帰宅は遅く一緒に夕飯を食べていない。会話をまともにする時間がない。夫がなぜこんなに帰宅が遅いのか気になる。しかし、知るすべがない。夫は仕事が終わってから何をしているのだろう。浮気しているかもしれないと思うと胸騒ぎが止まらない。
シーンという音が聞こえてくるかのように部屋は静まりかえっている。この部屋で一人、夫の帰りを待つのは耐えられない。
私は思いきって探偵に夫の浮気調査をお願いしようかと思った。この部屋で一人、夫の帰宅を待つのは限界だ。私は福岡市博多区にある探偵社に夫の浮気調査を依頼してきた。私は行動派で思い立ったが吉日なタイプだ。
夫の浮気調査の結果が出た。夫は勤務後一人でラーメン屋に行き、その後ネカフェに行き最終電車で帰宅した。との報告を受けた。
私は意味が分からなかった。夫は家に帰りたくないのか、私と会いたくないのか、きっと夫は私を嫌っているのだと思った。心がけ痛くなった。
私はこれからどうしていいのかわからなくなった。
これまで夫婦生活は上手くやってきたと思う。一緒に映画を見に行ったり、カラオケで一緒に歌ったりした。なのに何故夫は私を避けるのだろう。
私は一人で悩んだ。浮気調査から夫は浮気をしていないことが明らかとなった。
帰宅が遅いのはわたしの存在が問題だ、としかおもえない。
私は勇気を振り絞り夫に何故帰宅が遅いのか、尋ねた。しかし、私は探偵に浮気調査を依頼したことは夫には言わなかった。
夫は元気のない声で私の目もみらず、「実は俺うつ病なんだ。人とふれ合うことを避けている。だからお前とも距離をおいているんだ。というかお前と一緒に居れない。でもお前を嫌いになった訳ではないんだ。ただ一人なりたいだけなんだ。暫く一人にしてほしい。」と覇気のない声で話す夫を見て抱きしめたい思いになったが躊躇した。
夫は今うつ病と闘っている。私が出来ることは夫を一人にしてあげることくらいしか出来ない。
夫は「今は薬物治療をしている。時間はかかるけどきっと治ると思う。暫く一人の時間をくれ。」と夫は真剣な顔で話した。
私は夫に「好きなように過ごして、私はあなたの気分が良くなるまで待つわ。それに何かしてほしいことがあったらちゃんと言ってね。私達夫婦なんだから。」夫は涙を流しながら私の話を聞いていた。
私は夫を暫く一人にしてあげようと思った。夫は自分の病気の事を知られるのも嫌だったと思う。そのきっかけになったのは福岡市の博多区にある探偵社に夫の浮気調査を依頼した事からだ。浮気調査をしなければ猜疑心に押し潰されていたはずだ。夫の真相がわかって本当に良かったと思った。
