夫の怪しい言動に我慢が出来ず、私は福岡の探偵に浮気調査を依頼した。夜は遅く帰宅するは、休日はパチンコと言っては出かけるは、私の堪忍袋はブチ切れた。
浮気調査の結果を聞いて、私は奥歯を強く噛みしめ、舌を噛みちぎりそうになった。夫の浮気相手は私の友人だった。しかもかなり仲の良い友人だ。やり場のない気持ちが込み上げてきた。
勿論彼女にもご主人がいる。この事がバレれば、彼女は窮地に追い込まれるだろう。私はそんな事、構うものかと思っている反面、彼女をかばいたいとも思っている。
私は一度浮気の証拠を持って友人である浮気相手と話をしようと思い、昼過ぎに友人であり浮気相手の家を訪ねた。
私はまともに彼女の目を見る事が出来なかった。彼女は何食わね顔をして私を家に招き入れた。コーヒーですいい?とキッチンから彼女がコーヒーの準備をしていた。私はなんでもいいわよ。長居する気はないからと告げた。
彼女はコーヒーを持ってリビングに座った。その瞬間に私は探偵から得た浮気の証拠を彼女に見せた。コーヒーを持っている彼女の手が震えていた。
彼女は黙ったままコーヒーを眺めていた。そして小さな声で、ごめんなさい。悪いと思っていながら関係を続けてしまったわ。あなたに顔向けできないと思っていた。今日あなたが家に来ると聞いた時、私はドキッとしたわ。
私は彼女の顔しっかり見て、あなたのご主人にこのことを話すわ、私の家庭だけが壊れるのは不公平だから。
彼女はそれを聞いて涙ぐんだ。私は同情なんかしないと決めていたが彼女が急にかわいそうに思えた。
私はお金で解決しようと決めた。「慰謝料を200万用意して、そしたら全て見ずに流すわ。」と告げた。
いくら慰謝料をもらっても、私達の友情は元には戻らないだろう。そう思いながら私は慰謝料の200万を彼女から貰った。
