涙が溢れて止まらない。なぜ私を苦しめるの、なぜ私を悲しませるの、この涙はいったい何?
なぜ私は悲しいのだろう。悲しみはどこからやってきてどこへ消えていくのだろう。私の悲しみはいつ消えていくのだろう。悲しみに囚われたわたし。この呪縛のような悲しみから解放するにはどうすれば良いのだろう。
私は夫の浮気を知ってからこの悲しみが私を苦しめる。
夫の事でなんて泣きたくもないし、悲しみたくもない。浮気症な夫なんかこっちから願い下げだ。しかし、私の涙は止まらない。気分を変えようととシャワーを浴びて髪を洗った。新しいパジャマに着替え、我に返った。
シャワーを浴びて気持ちが落ち着いた。客観的に自分を見ることができるようになった。私が悲しいのはやはり夫を愛しているからだと思う。浮気症でどうしようもない夫だが、私は夫を愛している。
夫の浮気をやめさせる方法を考えた。浮気といえば探偵だ。探偵に浮気調査を依頼して、浮気相手に慰謝料を請求すれば一先ずかたはつけられる。しかし、夫は浮気性だ。今の浮気相手と別れても、また、別の女と浮気するだろう。これじゃ堂々巡りだ。
私は決意した。夫がまた浮気したらまた探偵に浮気調査の依頼をしてやる。やられたらやり返すのだ。
そう思うようになってから私の悲しみは消えていた。夫と戦う闘志が私の悲しみや苦しみを消し去ってくれたのだ。二度と浮気されないように女を磨くぞっ。
