私は三年前に福岡の探偵社に、浮気調査を依頼したことがある。当時の夫の行動が怪しかったからだ。毎日帰宅が遅く、身なりをやけに気にしておしゃれな格好をするようになり、香水までつけるようになっていた。どう考えても浮気している。不倫している女がいると私は確信していた。浮気調査の結果はいうまでもなく黒だった。浮気調査から分かったのは浮気相手は会社の部下の若い女性だった。浮気調査から得た証拠を使い慰謝料を浮気相手の女性に請求し、夫と別れることを確約させた。当時私は夫との離婚も考えたが一旦別居して今後のことを考えることにした。浮気された苦痛は、簡単には消えることはなかった。悲しみの中で生きていくのは辛いことであり苦しみの中で生きるのは真綿で首を絞められような気持ちで生活していかなければならなかった。そんな思いから逃れるには、夫を許すしかないとおもう。しかしそう分かっていても簡単には夫を許すことは出来ないのが現状だった。浮気調査から夫が浮気していることが判明して三年が経過した。やっと私は夫を許すことが出来つつある。今夫は、どんな生活をしているのか?食事はどうしているのか?ちゃんと食べているのか?最近の夫の生活ぶりが気になるようになってきた。夫を心配する思い、これが浮気した夫を許し始めた感情の現れなのかと自分を客観的にみて感じたるものだった。
夫の今の私生活を知るには再度福岡の探偵に今度は夫の素行調査を依頼し夫の今を知るべきだと思った。夫の今を知ることで私は夫との修復のきっかけになるのかもしれないと考えた。
早速私は福岡の探偵社に夫の素行調査を依頼した。調査依頼として二週間連続調査をお願いした。夫は仕事が終わったら自宅近くのスーパーマーケットで買い物をして帰宅する日が続いていた。調査内容ではスーパーマーケットで惣菜を買っているとのことだった。夫は自炊できるタイプではないのでお弁当や惣菜で食事をしている。一人になっていたならそうなるだろうと想像できた。その私生活を聞いた時夫は寂しくひとりで寂しく食事しているとかと思うとかわいそうになり、私は夫の元に戻って食事を作ってあげたいという思いにかられた。私は探偵に尋ねた「夫はあの女性とは切れてると思いますか?新な女性はいませんか」「あの生活ぶりだと一人で生活しているとおもいます。100%とは言えませんが安心されて大丈夫だと思いますよ」と探偵は答えた。
素行調査の結果踏まえて私は別居を解消し夫の元に帰ることを決断した。久しぶりに私は夫の顔をみた。夫は涙ぐんでいた。私はそんな夫の姿をみて抱きしめることしか出来なかった。
