某所に少し大きめの裏カジノができた。表向きはアミューズメント施設として店をオープンしているが随分大規模にやっているところを見ると警察と癒着しているなと思った。そんなことはあたりまえだ、何かなければこんなに大体的にやれないだろうとカジノの場を腰のうしろに手を回し、散歩するかのように歩きながら考えていた。
カジノの中でも私の目当てはバカラというゲームだ。勝負はいたって簡単。白か黒を当てるようなものだ。プレーヤーとバンカーとあり、どちらかにベッドし、当たればかけたコインが倍になるというゲームだ。シンプルなゲームだが博打は博打だ、奥が深い。
大の大人が熱くなってはまるゲームだ、面白くない訳がない。私もはまっている一人だ。ほんとヒリヒリさせてくれるゲームだ。二時間近くバカラで遊んでいたらノーバランスのテーブルで派手な打ち方をする女性に目が止まった。
30代半ばの小柄な女性だが強気な打ち方をする女性だった。彼女の左の席が空いたのですかさず座り、ウイスキーをロックで注文し、軽く飲みながらゲームの流れを観察した。そして彼女に声をかけるタイミングを図った。すると彼女が大きくかけた。この勝負で彼女が勝てば話しかけることにした。彼女は見事コインをゲットした。彼女はこの一勝負で100万円の勝ちとなった。わたしは「調子良いですね」と彼女に声をかけた。彼女は私の目を見てにっこりと笑った。その笑顔で私の心は彼女に釘付けとなった。博打なんか集中出来ない程私は彼女の存在が気になった。初めて会ったのに不思議だった。話しかけた時に彼女は日本人ではないと感じた。恐らく韓国人だと思った。わたしは今日は、軍資金もなくなったから帰ることにした。彼女に失礼と声わかけテーブルから離れようとした時、彼女が私の腕を掴み「私もこのゲームでラストにするからご一緒にご飯でも?」と言って来たので、勿論だよ。じゃ私は待ってますね。と冷静をふるまい答えた。私の心臓忙しく回った。
私達はカジノを出てどこに行くか、何も言わすに歩いた。すると彼女は私の腕をとり知人の店に行こうと言って来たので、そうしましょうと快諾して彼女と仲良く彼女の知り合いの店へと向かった。道中私は食事の後のことを想像していた。今日ホテルに誘うのか、紳士ぶって今日は家へ送るだけにするのか悩んでいた。彼女は日本人じゃない。思いきってホテルに誘うことにした。彼女の知り合いの店に着いたので二人で韓国料理をお腹一杯食べた。彼女はやはり韓国人だった。わたしはもう少し一緒にいたい。と素直に伝えると彼女は「私の家に来て」と嬉しい言葉が返ってきた。私達は、彼女の家に上がるとと同時に激しく口づけを交わした。わたしは頭が真っ白になり私の理性は乱れた。互いにが互いを求めた。相手は誰でも良かったかのように。私には妻がいる。すてきな韓国人の女性に恋心を抱いている場合ではない。しかし私は彼女に夢中になった。これは完全に浮気だ。しかしこのときはまさか妻が福岡の探偵社に浮気調査を依頼することになるとは、思ってもいなかった。私はカジノ依存からカジノ女性に依存してしまったのだ。私は後先考えず、私は彼女を求めた。彼女も私を求めたのだ。
