人は時に馬鹿なことをしてしまう。危険な愛だと思っていてもその愛に魅せられてしまう。そう。彼女は既婚者なんだ。それも上司の奥さんなのだ。
そんな女性を私は好きになってしまった。上司の奥さんとの出会いは同僚の結婚式の時だ。私は一目見て上司の奥さんを意識し始めた。私は上司にばれないように彼女にさりげなく白ワインを持って行った。彼女は笑顔でワインを受け取ってくれた。二人で並んで白ワインを飲んだ。「仕事は楽しい?」と彼女が唐突に聞いてきた。私は慌てて「楽しく働いてます。」ととっさに答えた。私は会話も弾まず気まずい雰囲気になっていた頃「良かったらライン交換しませんか」と彼女からのアプローチに戸惑いながら「はい。交換しましょう。」と喜んだ。
私と彼女は関係は急接近した。「私からラインするわね」といってラインを交換したら彼女は別のテーブルへと移動した。
私は上司の奥さんとラインの交換をした。それだけでも私は嬉しくてたまらなかった。結婚式も終盤に差し掛かり二次会の場所の説明が始まった。上司の奥さんは二次会に行くのか行かないのか気になり始めた。上司は二次会に参加するようだ。そんな時、ラインが入ってきた。上司の奥さんからだった。「二次会すっぽかして親不孝にあるバーで呑み直さない」とかかれていた。私は浮かれてた。二人で二次会をすっぽかしてバーで待ち合わせすることにした。
二人は指定したバーで落ち合い、二人でシャンパンを注目し、乾杯をした。「私ね、あなたみたいな仕事が出来そうな男性好きなのよね。」「いやいや私は仕事なんかたいして出来ないんですよ。ただ任された仕事は完璧にやります。」と少し自慢げに答えた。
私達はシャンパンを二杯づつ呑んで、赤ワインとチーズの盛り合わせを注文した。彼女は少し酔ったようだったかが緊張している私は酔うことが出来なかった。
二人は好きな映画の話や好きな俳優の話などたわいのない話で盛り上がり楽しい時間はあっという間過ぎ去った。
私はいつまた彼女に会えるのか、もしかしてもう会えないのかそんなことを考えていると気がきじゃなかった。彼女は主婦だ。時間はある程度取れるはず。夜は私の上司である彼女の夫の夕飯の支度をしなければならないだろう。そうなるとお昼間の時間なら会える可能性は、高いが昼間は私が仕事だ。
どうすればまた彼女に会えるのか頭を抱えていた。そんな時彼女からラインが入ってきた。来週の月曜日のお会いしましょう。夫は月曜日から東京へ出張なのだから会える時間があるわ。とラインを見て私は心が一気にざわついた。
私達は天神で待ち合わせをしてホテルのランチを食べに行き、二人で昼間から赤ワインをボトルで注文した。「お誘いしてくれてありがとう。凄く嬉しかった。」と素直な気持ちを彼女に伝えた。彼女は「あなたは素直な方ね。飾らないところが好きよ。」と彼女はワイングラスをゆっくり回しながら話した。
このあとどうなるのか予想もつかなかったが彼女を抱きたいという願望だけが私の頭を支配した。
彼女は食事の精算をして、私に行きましょうと行ってホテルのエレベーターのボタンを押した。私は食事代を出そうとすると「私がお誘いしたんだから心配しないで」と微笑みながらいう。
私は少し遠慮しながらご馳走さまです。とお礼を言った。彼女は背が高く長い黒のスカートに黄色いシャツを来ている。立ち姿が様似になっている。私の欲望が溢れた。私の淫らな欲望が彼女に伝わらないように感情を殺した。彼女は唐突に「私を抱きたい?」と真顔で聞いてきた。私は欲望に任せ「凄く抱きたい」と彼女の顔見て答えた。
彼女はホテルのフロントへ向かい部屋を取った。彼女はホテルの部屋の鍵を指にかけくるくるっと回すと行くわよと目で合図を送った。私は彼女の言いなりに彼女の後を着いていった。
部屋はダブルベッドだった。彼女は部屋に入ると直ぐに黒色スカートと黄色いシャツを脱ぎ下着姿になりベッドに横になりその姿を見て立ちすくんでいた私を見て「あなたもスーツを脱きなさいよ。楽になるわよ。」と指をくわえながら言った。私は彼女の黒い下着姿に見とれていた。美しい曲線美は芸術的なものだった。私は言われるがままスーツを脱ぎ下着姿になり、恐る恐る彼女の横に寝た。彼女が「触っていいわよ」というので腰からお尻の曲線美を撫でるように触った。彼女のからだがピクッと反応するのが伝わってきた。わたしは彼女の黒の下着を優しく脱がした。彼女は抵抗することなく私の愛撫を求めた。私は彼女の肉体に吸い込まれるように求め、彼女は私の体を強く抱き締めた。私達は昼間から激しく燃えた。私達はお互いが絶頂をむかえるとあっけなくセックスは終わった。彼女はシャワーを浴び下着をつけ洋服に着替え、「私は先にホテルを出るわ。あなたは少しゆっくりしていなさい。私の旦那は凄く嫉妬深いの、だから別々にホテルをでましょう。またあなたに会いたいし、夫が浮気調査を探偵に依頼していないとは限らないから。念には念を入れてね。用心深くしなきゃね。私はあなたのことお気に入りだから会えなくなるのは嫌だからね。」と笑いながら彼女は部屋からでていってしまった。
私はなぜ彼女は私に好意を持ったのか疑問を持ったがそんなこと聞くのは野暮なことだと思い、尋ねることを思い止まった。
それから彼女からのラインは来なくなった。私はいつも携帯電話を気にしている。しかし彼女からラインが来ることはなかった。なぜだろう。もしかして彼女の旦那が浮気調査もしくは素行調査を探偵に依頼して私達が密会したことがばれてしまったのだろうか。探偵は私達の浮気の証拠を撮ったのだろうか。真相はわからずじまい。あれから半年が過ぎた。二度と彼女からのラインは来なくなった。私からラインを彼女に送ることはしなかった。私はあの彼女の芸術的な体の曲線美が目に焼き付いている。
