夕方太陽が西に沈む頃私は虚しさを感じていた。私達夫婦は世間体を気にした、仮面夫婦なのだ。外では言い夫婦を演じ、家庭に入れば全く話もしないし、食事も一緒に摂ることなどほとんどない。夫は、私を嫌っているだろうと感じる。夫は帰宅してもすぐに自分の部屋にこもり出てきはしない。夫の夕飯を用意していても外で食べてきたとこんな感じがここ最近続いている。私の存在はなんなのかさえわからなくなっていた。
夫は最近帰宅が遅いなぜかはわからない。接待なのか?同僚と食事に行っているのか?私には知る余地はなかった。私は夫に嫌われているなら離婚するしかないのかと思うようになった。
私は友人に私達夫婦のことを話し、相談にのってもらった。友人ははっきりとあなたのご主人の行動はおかしいと言い張った。彼女は物事をはっきりと言うタイプだ。根拠がなければ彼女はハッキリと夫の行動があやしいとは言わないはずだ。なぜそう思うのか尋ねてみた。「だっておかしいじゃない、毎晩帰りが遅いなんて、毎晩接待なんてあり得ないし、同僚だって家庭があるんじゃない?そんな毎日遅くまで呑んでいる訳には行かないと思うわよ。」それを聞いた私は確かにそうだと思った。「あなたこのままじゃダメよ。思いきって福岡の探偵社に浮気調査を依頼した方がいいわよ」と彼女に言われて、私は探偵に浮気調査を依頼する事なんか微塵も考えていなかったので戸惑った。
私は友人に相談した後一人で考えていた。キッチンでジャスミンティーを飲みながら探偵に浮気調査かぁ。となんか実感のわかない思い出漠然と浮気調査の事を考えていた。
夫の帰りは相変わらず遅い。私は段々夫を疑いはじめた。友人の言葉がそうさせているように思ったが、私自身もかなり夫を疑いはじめていた。私は探偵に浮気調査を依頼することを決意した。このままでは夫のしたい放題だ。妻である私を侮辱しているのと思ったからだ。
私は翌日博多区にある探偵社に夫の事を相談に行った。相談は夫の帰りが毎晩遅いので浮気でもしてるんじゃないかと思っている事を伝えると探偵はご主人の勤務後の調査をしませんか?このままでは拉致があかないと思います。思いきって浮気調査をやられたら良い思います。もしかしたら本当に接待や同僚と呑んでいるかも知れないし、女と会っていることが判明するかもしれません。どちらにしても真相を明らかにしないと前に進むないと思います。と探偵は理路整然と話してくれた。私は夫と別れる気でいる。どうせなら夫が浮気していて慰謝料を取って有利に離婚出来ればと内心思っていた。私は迷わず浮気調査を依頼した。
浮気調査の結果は一週間後に出た。やはり夫は浮気していた。私は友人相談して良かったと思った。そして、浮気調査を依頼して良かったと心底思った。
私は浮気調査から得た浮気の証拠を使い有利に離婚した。友人の勧めで思いきって浮気調査したお陰だ。
あんな浮気男とは、これっきりだ。
