固い絆に思いを寄せ合い生きてきたはずだった。そう思っていたのはどうやら私だけだったようだ。
夫は私達の絆を簡単に壊した。浮気という武器で。
夫の浮気を知ったのは先月の末だった。夫が使っているライターをなにげに見るとラブホテルの名前が書かれていた。夫に問い詰めるが夫は知らない、どこかでもらったものだとしらを切る。
私は頭に血が上り手に持っていたグラスを叩き割った。それを空しく、悲しく片付けた。
夫は完全に浮気している。その浮気相手が誰かなんてどうでも良かった。夫が私との絆を壊した事に怒りと悲しみを覚えた。
私はこれ以上夫と同じ空気を吸うことに耐えられず荷物をまとめ友人宅に一時お世話になることにした。
友人に夫が浮気していることを話すと友人は「探偵に浮気の証拠をとってもらい慰謝料請求したら」と言ってくれた。私は探偵に浮気調査の依頼をする気にさえならなかった。これまで夫とふたり喧嘩もしたがそれなりに上手くやってきた。それを浮気によって壊されたことがどうしても許せなかった。
私は友人宅にそんなに長くい続けるには行かないと思い、ウィークリーマンションを借り今後の事を考えた。夫から連日連絡が入るが私は夫と話す気が起きず無視している。
私はきっと夫と離婚するだろう。浮気の証拠などどうでもいい。浮気の証拠撮ったところで夫の裏切りなくなるわけではない。今は夫とは離婚しかないと私は考えている。行動にうつのはまだ早いかとも思っている。暫く静観することにした。さぁこれからどうなることやら頭が痛いが心はもっと痛む。
