リビングの窓を開けると冷たい風が入ってきた。秋めいた秋空だ。洗濯機を回し、洗濯機が洗濯物を洗い終わるまでキッチンで朝食の後片づけをした。私は食器を洗いながら私は夫の事を考えていた。そうしていると洗濯物の終わりの音楽がなり響いたので洗濯物を干し始めた。夫の下着を見るたびに嫌気がさした。このパンツで夫は見知らぬ女と浮気しているのかと思うとついパンツを投げたくなった。
私は、夫は浮気していると完全に思っている。長く一緒に生活していればそんなことは直ぐに気づく。夫は私が何も気づかないとでも思っているのか、だから毎晩遅く帰ってきても平気でいられるのだろう。
昨晩なんかセックスを要求してきた。私は寝た振りをしてやり過ごした。
浮気している夫と性行為なんかできる訳がない。一体夫は、何を考えているのか、浮気しているのであれば私に性を求める必要はないと思ってしまう。もしかしたら私の勘違いで会社が忙しくて帰宅が遅いだけなのかもしれない。考えれば考えるほど謎めいてしまう。
しかし、私の勘は当たる。夫の言動は明らかに女がいる。どこの女かはわからないが、夫はうわきしている。
私は行動派だ。うじうじ考えるのは苦手だ。浮気と言えば探偵だ。私は福岡の博多区にある探偵社に夫の浮気相手を依頼した。
案の定夫は浮気をしていた。浮気相手は会社のビルの清掃員の女性だった。
夫は浮気相手の女性と手を繋ぎ焼き肉店に入り、タクシーを使い中洲のラブホテルに入って行った場面の映像を見せられた。
私はかなり頭にきたが、その場は冷静を保った。
私は浮気調査から得た浮気の証拠をリビングにきちんと整理して並べて夫が帰宅するのを待った。22時過ぎに夫は、帰宅しだ。夫はリビングに入ると目を丸くして固まった。
「あなたやっぱり浮気してたわね。よく浮気していて私に性を求めてくるわよね。本当汚らわしいわ。で、どうするの離婚したいの?」となげやりに言い放った。
夫は「お前とはまじで別れたくない。これは遊びなんだ」と下らない言い訳だ。
私はあなたと離婚するつもりでいるわ。掃除のお姉さんと末長くお幸せにね。
私は慰謝料請求させていただきます。勿論双方に。財産分与も貰うわよ。この家は私が貰うわ。二週間以内に出ていって。浮気された私のこの気持ちはあなたにはわからないわよ。本当に残念で仕方ない。これまで積み上げた夫婦の絆は掃除のお姉さんに一掃されたわ。
