この世に生まれてきてから死ぬまでどう生きていくは私自身が決めて生きていく。人生は選択の繰り返しだと言う人がいた。まさに人生は選択の連続だ。
私はある男性と合コンで知り合った。初対面の時はこれといって好印象はなく、悪い印象もなかった。あまり意識していなかったが笑顔は素敵だった。
私達はとりあえず連絡先の交換をしたが、それは何か義務的な作業にしか過ぎなかった。私は当時一人暮らしをしていた。男性を家に入れたことは一度もない。これから先も男性を家にいれるつもりはなかった。
ある晩、私は、女友達と食事に出かけた。最初はイタリアレストランで食事をして、ダーツバーでの呑み直した。そこで私はあの義務的に連絡先を交換した笑顔が素敵な男性とばったり出会ったのだ。
「あら偶然ね。たまには連絡くれればいいのに、元気にしてた。」と私は話しかけた。彼は「何度か電話をしようかと思ったけど気がひけちゃって」と苦笑いをしながら答えた。私達は少し強いお酒をオーダーし、ダーツで負けた人が呑むというゲームを始めた。笑顔が素敵な彼もゲームに参加した。彼はダーツがとても上手くてビックリした。私はあまりダーツは上手ではなくテキーラを数えきれないほど呑んだ。私は完全に酔っ払っていった。彼はジントニックを呑みながら私の酔っ払った姿を見ていた。友人の友達は先に帰るというので、女子会は解散した。私は酔っ払ったまま彼と二人でダーツを続けた。私は負けてばかりで、もうふらふらだった。私は一人では歩けないほど酔っ払った。
彼が私を家まで送ってくれた。家のカギはどこかと彼が聞くので上着の右側のポケットにあるというと彼は家のドアを開け私をベッドに寝かせた。
翌朝目覚めると彼が横に寝ていた。あちゃーやっちゃった。彼が私の家のカギの場所を聞いた辺りからすっかり記憶がない。私は下着をつけたまま寝ていた。私と彼とは何もなかったと思う。自信はないが何もなかったはず。私は彼をおこし昨夜はごめんなさい、迷惑かけちゃってとお詫びした。彼は大丈夫だと言う目で顔の前で手を振った。
私達何もなかったわよね?と尋ねると、「何にもないよ。君が一人にしないでというから私は隣で寝るはめになったんだ。覚えてないの?」「えー。全く覚えてないわ。」少し恥ずかしげに答えた。
俺は合コンに参加したが、実は既婚者なんだ。妻とも上手くやっている。だから君に連絡しなかったんだよ。君は確かに魅力的だ。まさに俺のタイプだ。でもさ、もし私達が恋仲になんかなってこの家に通うようなことになったらそれは問題になる。
最近は探偵を低額で雇えるらしいから浮気調査なんかされたら困る。そんな事まで妄想してるなんて気持ち悪いよね。まだ付き合ってもいないのにな。私は彼が既婚者だと聞いて驚いたが、彼の妄想には呆れた。
「私があなたと付き合う訳がない。私はあなたが独身だろうと既婚者だろうと全く気にしてない。あなたに興味がないのだから。何が浮気よ、何が浮気調査よ。意味のわからない事言わないで欲しいわ。私だって選ぶ権利はある。私はあなたを彼氏として選ぶことは120%とないわ。」と心で叫びながら、彼に奥様が心配しているといけないから早く家に帰るように伝え、彼はそうだなと言って私の家から出ていった。
もうテキーラを呑むのはよそう。トラブルを招くお酒だ。
