このままだと哀しみに流されしまいそうになる。哀しみに暮れ怒りさえ失っている。頼るものもないの。ただ一人哀しみに打ちひしがれている。私はベットによこたわり涙した。
夫とは社内結婚だった。真面目で頭の切れる夫に私は惹かれて結婚した。
それが今は家庭を返りみず帰宅は毎日終電で帰る有り様。時には終電を逃したと言ってサウナで寝るなどと見え透いた嘘をつく。そんなに毎日残業があるわけがない。私は同じ職場だったからよくわかる。夫は嘘をついている。平気な顔でついている。浮気しているのだろうか。最近夫の顔を直視出来ない。嘘つき夫とはもう一緒に寝食を共にしたくはないとさえ思っている。私は人生の岐路に立たされていると感じている。
夫の帰宅を待つ生活を繰り返しているうちに私は沸沸と怒りが込み上げてきた。なぜ私がこんな哀しい思いをしなければならないのかと思い始めた。哀しみに負けるなと誰かが憑依したかのように私は怒りを覚えた。
私の堪忍袋がとうとう切れた。夫を罵倒しなぜ帰宅が遅いのか問い詰めるが夫はのらりくらりと会話をかわす。夫は私の神経を更に逆立たせた。
私はこれまで夫と喧嘩などした事がない。喧嘩しないように私は自分の気持ちを抑えて生活してきた。これまでの結婚生活は偽りの日々だったのかもしれないと今振り返るとそう思う。
夫が終電で帰宅するのは私が原因なのか?と自分を責めた。一度夫と向き合って話をしないと今の生活は変わらない。私は再三夫に話がしたいと話し合う時間作って欲しいとお願いするがまともに相手をしてくれない。痺れを切らした私は夫の母に連絡を取り今の夫婦生活の状況をはなし仲裁に入ってもらうようにお願いしたがあっさり断られた。自分達の問題でしょ。自分達で解決しないと夫婦生活の危機は乗り越えらないわよ。とアドバイスのようなものを言われた。頼んだ相手が悪かった。私の怒りは増幅していった。
夫が仕事の後一体何をしているのかはっきりさせたい。先ずはそれから始めようと思い私が自分で夫の勤務後後をつけようかと思ったがとても出来そうにないと思い直ぐに諦めた。こういう場合は探偵に依頼するべきだと思いネットで何社かのホームページを閲覧した。家の近くの探偵社に夫の素行調査を依頼した..
調査は3日の契約を結んだ。調査結果を聞いて情けなくなった。というか夫は私を嫌っていることが調査によって明らかになった。夫は会社を8時前後に出てパチンコに行ったり、ネカフェに行ったりして終電迄時間を潰していたのだ。私と顔を会わせたくないから終電で帰宅していたのだとわかると私は恐ろしく虚しさを感じた。
私はこれからどうしようかと悩んだ。真相をした以上夫と向き合って話す気にはどうしてもなら無かった。私は実家に一旦行こうと荷物をまとめて家を出た。
実家に戻ってから3日が経つが夫からは一切連絡がない。私にはもう興味すらないのだと思うと胸が苦しくなった。
私は夫からの連絡を待つことにした。この先離婚するのかどうかは夫から連絡がきてから考えることにした。
虚しい日々が続く覚悟はとうにで来ている。はやり私は人生の岐路に立たされているようだ。
