母は最近元気がないように思える。一人で何かを悩んでいるようだ。私は母に何て声をかけて良いのか悩んでしまう。私は母が一人で悩み苦しんでいる姿をこれ以上見たくない。
私が帰宅しても母は部屋の明かりもつけずに丸くなってソファーに座っている。私はリビングの明かりをつけると母は小さな声でお帰りと言って、キッチンで深いため息をついた。
私は何故母が苦しい思いをしているか、その原因を知っている。父の浮気が母を苦しめているのだ。私は母の為に何かできることはないか考えた。
ネットで浮気と検索すると探偵社のホームページがたくさん出てきた。
探偵に浮気調査を依頼する他に解決策はないか調べてもやはり浮気問題は福岡市の探偵に浮気調査の依頼をするのがベストだと分かった。問題は費用だ。あまり高額な調査料金だと私の貯金では無理だ。
私は安くて信頼出来る探偵社を探すことにした。まずは電話で調査料金の金額を聞いてみたが、調査内容によっては調査料金が変わりますからまずはご相談に来て下さいと、電話では調査料金を教えてもらえない調査会社もいくつかあり、私は戸惑った。次に電話した探偵社は、一時間1万円に基本料金5万円と言われてそれが高いの安いのか私には検討もつかなかった。まず基本料金の意味がわからなかった。私はめげずに次の探偵社に電話をした。ここの探偵社、調査料金が明確で基本料金などなく一時間6千円で調査してくれることがわかった。私はこの探偵社に調査依頼をしようと思い、某探偵社に面談しに行った。
外は日が出ていて暖かさを感じるが、風はかなり冷たくマフラーを持って来て正解だった。
博多駅から直ぐの所に探偵社はあった。探偵社に入りコートを脱ぎ、相談室の椅子に座った。相談員がくるのを待った。しばらくしてお茶がだされ、その後に相談員が相談室に入ってきた。「お寒い中お越し下さいまして、ありがとうございます。早速ですが今の状況をお話してもらえますか?」と落ち着いたかんじで、相談が始まった。「実は私の事ではなく、母の事で相談に来たんです。母は毎日悲しみに暮れてます。理由は父の浮気だと思っています。それ以外で母か辛い思いをしているとはおもえません。それと私は浮気調査を探偵依頼する事は母には伏せておきたいと思っています。これ以上母に負担かけたくないんです。」相談員は、私の気持ちを理解してくれて、あなたは父の浮気調査を母の為にやりたいと言う事ですね。であれはお父様についての情報をこの紙に記入して下さい。その情報を元に調査を進めていきます。
私は父の勤務先や車のナンバー、駐車位置など詳細を記入した。特に父の行動パターンを詳しく書いて欲しいとの事だったのがあまり父の生活状況を把握していない私は何をどう書けばいいか悩みながら大抵休みの日は外出していると書いた。
父の情報を渡し、浮気調査依頼契約書に記入して、父の浮気調査を正式に依頼した。
浮気の証拠が撮れるのか、私は不安だったが父は間違いなく浮気している。だから証拠は撮れると自分に言い聞かせて、母にお茶を入れてあげた。母は少し痩せたみたいだ。早くなんとかしないという思いに駆られた。
調査依頼から1週間後遂に調査結果が出だ。やはり父は浮気していた。同じ会社の部下と浮気しているのだ。私は許せなかった。同じ会社の女と浮気するなんてあり得ない。私は直ぐに父に浮気の事を問い詰めた。父は始めはとぼけていたので証拠の写真を見せると今度は、だんまりを決め込んだ。
私は母に父の浮気の証拠を撮ったからもう大丈夫よ。もう父と離婚したいなら有利に離婚できるからね。無理しないでね。あんな女ボケした男、こっちからこの家から出て行ってもらいましょう。と私は母に提案すると母は
「私はお父さんとは離婚しないわよ。私がいないと何もできない人だから。あなたが浮気の証拠を撮ってくれたの?」私は頷きながら、お母さんはお父さんの浮気を許せるの?「私は許せないって思っていたわ。でもあなたが浮気の証拠を撮ってくれたので踏ん切りがついたのよ。浮気相手に慰謝料請求して、あなたと二人で高級旅館で豪遊しましょう。今の時期ならやっぱり蟹ね。」
と、母は父が浮気を認め、浮気の証拠がある事で一気に元気なの母に戻ってくれた。
思い切って探偵に浮気調査を依頼して良かった。と私は思った。
慰謝料で母と一緒に高級旅館で蟹ざんまいすることにしたのだ。母を癒してあげよう。同時に私も癒されることになる。嬉しい。
