仕事が終わり、たまには早く家に帰ろうと思って玄関の鍵を開け、リビングに入った。妻の姿はどこにも無かった。妻はこんな時間迄どこに行っているのだろう。と思いながら、テレビをつけてニュース番組を見ていた。そうしていると、妻が帰宅した。妻は、あなた、今日は、早かったのね。知人と会ってたからつい遅くなっちゃった。ごめんね、すぐ夕飯の支度しますから、ちょっと待っててね。と髪をひとつにまとめながら話す妻。私は妻の服装に少し違和感を感じた。知人と会っていたと言うが、服装が派手だと思った。香水もつけている。妻の香水はいい匂いがする。私の好きな香りだ。かなりオシャレして出かけていた妻は、本当に知人と会っていたのか、私は疑い始めた。知人と会うのに、そんなにオシャレするものなのか、女性だからオシャレして当たり前かとも思ったが、私は妻の服装と香水が、気になって仕方なかった。私はテレビを見ながら、夕飯が出来るのを待っていた。テレビはついているが私の頭の中は悪い想像ばかりしてしまう。私は、今日はたまたま早く帰って来たが、いつもは帰りは遅い。私が家に居ない間、妻は一体何をしているのだろう。まさか妻は浮気でもしているのでは無いかと考えると、落ち着かなくなった。私は猜疑心の渦にのまれて行った。
妻はいつの間にか部屋着に着替え、夕飯を作っている。私は正直食欲が無かった。私は妻に夕飯は、いらないと言って寝室へ向かった。寝室に入っても私は眠れず、妻の事を考えていた。妻は一体何をしているだろう。私が仕事をしている間妻は私ではない誰かと密会しているのでは無いかと考え始めると、私の心は乱れた。私は眠れずに朝を迎えた。私は朝食を摂らず、出社した。私はなるべく妻と顔を合わせたく無かったのだ。妻の顔を見ればきっと口論になる。なんの証拠もないのに、妻を責めても水掛け論で終わってしまう。私は冷静に建設的に真祖を明らかにしたいと考えている。
私は冷静に考えて、はやり妻の行動を明らかにしたいと思い、博多区にある探偵社に夫の浮気調査を依頼した。妻の行動パターンはお分かりですか?と探偵に聞かれたが、私は妻の行動パターンを正直知らない。その事を探偵に伝えると、大丈夫です。浮気調査から、奥様の行動パターンを判明して、浮気の証拠を撮って行きましょう。調査日時はこちらに任せて頂いて宜しいですか?と聞かれたので、私は、お任せ致します。と頭を下げて答えた。
調査期間は、2週間くらいだと探偵は、言っていた。2週間は長いが、私は浮気調査の結果を待つしかない。探偵頼みだ。何とか妻の行動を把握したいと思っている私は、浮気の証拠が撮りやすくするため、帰宅をわざと遅くした。浮気調査期間中、私はほとんど妻とはまともに口を聞いていない。何となく気まずくなる気がして話を避けていた。
ようやく浮気調査の結果が出た。妻はやはり浮気していたのだ。私の嫌な予感はあたった。浮気相手は、ヨガスクールで知り合った男性だという事だった。
私はすぐに浮気相手の男性に慰謝料を請求した。浮気相手の男性は、既婚者だった。私は500万慰謝料請求すると、浮気調査の男性は、黙って示談書にサインをして、慰謝料も翌日指定した口座に振り込まれた。浮気相手の男性は、この事は、私の妻には内緒にしてください。と悲願する。私の妻と浮気して、私の家庭を壊して、浮気しても自分の家庭を守ろうとする、この男の行動に理不尽さを感じて頭にきたが、慰謝料として500万が口座に振り込まれた以上、この事を他言しない事を誓った。
これからが、本当の戦いだ。私は浮気した妻を抱けるだろうか、キス出来るだろうか、私は妻の体を触れるだろうか、まともに目を見て話が出来るだろうか、私は夫婦仲良く生活出来るとは、今は到底思えない。被害者は、私だ。私はしばらく、ホテルで生活しようと思っている。しばらくは、妻とは距離を置くべきだと思った。時間が解決してくれるとは思っているが、妻は、また浮気するかもしれないと思ってしまう。妻は私を裏切った。信頼関係は、無いに等しい。これから妻がどんな態度を取るかで今後の事を考えていきたい。妻に浮気された私の心境は、深い傷を負った群れから外れた羊のような気分になった。
