雨が降っているかと思ったが雨音は聞こえない。昨夜の雨はやんだようだ。昨日かかってきた相談者の声はかなり年配の方だと思ったので地味なネクタイを着けようと身支度をした。
相談室で相談者と挨拶を交わし、事務員が用意してぐれたお茶をすすめ相談に入った。相談内容は妻の浮気だった。浮気調査の依頼だ。昨日買い物をしていたら見知らぬ男の車から妻が降りてくる所を目撃したらしく家に帰ってから妻に「あの男はどこのどいつだ」と責めよったのだと苦い顔をして話す依頼者。それを聞いて私共は奥様はかなり警戒していると思った。
調査三回目にある調査方法で浮気相手の年齢が判明した。
なんと年齢80代のおじい様だった。浮気調査をすすめていくが奥様とおじい様はよく喫茶店にはいくがそれ以上の行動はなかった。週末の調査で変化が起こった。奥様を乗せたおじい様の車がラブホテル街方向へ向かった。まさかと思ったがおじい様の車はすーとラブホテルへ入っていった。探偵は息を飲んだ。まさかあり得んだろうと心の声がつい言葉に出てしまった。
考えてみれば、高齢化社会、100歳を越える人数は全国で67,000人以上いると言うではないか現代の70代、80代は元気だ。それはとても素晴らしく素敵なことだと思う。おじい様が男としてもまだまだ現役なこともだ。いくらお元気でもおじい様浮気はダメですよ。
