風はまだ少し冷たいけれど私達の夫婦関係も冷めきっている。
家での会話はまるでない。家のなかではお互い家の中ですれ違いをしないように気を使っている。妻がトイレに行っている間にリビングに行ったり妻がお風呂に入っている間にトイレにいったりと家の中で鉢合わせしないように気づかれするほど避けている。
いわゆる家庭内別居状態だ。家にいることが苦痛でたまらない。妻は今私のことをどう思っているのか到底知る余地がない。コミュニケーションがないのでわからないのだ。
なぜ家庭内別居になったのかは、性格の不一致なのだと思うが、ほんとのことはわからない。お互いがお互いを嫌いならば離婚するしかない。だが離婚の話は出てこないし離婚したいとは思っていない。
コミュニケーションが取れる状況ではない。妻の素行調査を探偵社に依頼して有利に離婚したいと思う反面、妻とやり直したいとも思っている。
妻の素行がわかれば前に進めるかもしれないと思い、探偵社に妻の素行調査を探偵社に依頼することにした。
調査結果は白だった。妻には私以外の男性との接触はなかった。
私は思いきって妻をリビングに呼んだ。妻は嫌々リビングにきてソファーに座らず「何か?」と相変わらず素っ気ないそぶりだ。「俺は正直に言ってこの家での生活が息苦しいさを感じている。会話がないからだと思う。あなたはどう思っている。」と妻の顔を見ずに尋ねた。妻は「あなたが私を避けているだけじゃないの。私は普通に過ごしているだけよ。確かにコミュニケーション不足だとお互いが何か考えているか、会話がないとつい悪い事ばから考えてしまうし。あなたは私のことが嫌いなの?」と妻は私を見つめていた。「嫌いとかではないよ。家に居場所がないんだと」正直に答えた。妻は「じゃあ夕飯を毎日一緒に食べて少しづつコミュニケーションをとりましょう。あなたは考えすぎるところがあるからあまり考え過ぎないようにしてね。」と思わね優しいことばをかけてくれたぬの、私は少し目頭が熱くなった。
今まで妻に対して悪いイメージを抱いていたのは私だったんだ。と思って、探偵社に素行調査まで依頼した私は恥ずかしくなった。妻の言葉でこれからは妻となるだけコミュニケーションをとり夫婦関係を改善していこうとおもえた。
悪い事ばかり考えて家にいずらくしていたのは私自身だったようだ。探偵に素行調査を依頼した私は愚か者だ。夫婦の絆を深める為に私は努力しようと思う。妻は私の性格を理解してくれていた。最愛の妻であり一番の理解者だったのだ。
