夜明け前のひっそりとした時刻、私は夫の携帯電話を覗き見した。夫のプライバシーの侵害だ。その行為に罪悪感は多少あったが知りたいという願望の方が強かった。
夫はラインて女性とやり取りをしていた。内容は想像していたものより熱い内容だった。「今夜は楽しかったわ。また会いたい。大好き」などハートマークがいっぱい。夫の返信は歯の浮くような内容の言葉がいくつも並べられていた。見ているこっちが恥ずかしくなるほどだ。とりあえず女性とのラインのやり取りをコピーした。これで浮気の証拠になると思った。
私はこの浮気している女性の素性が知りたくてたまらなくなった。
翌朝夫が出勤した後私は探偵事務所を探した。ネットで探し始めたがどこの探偵事務所にお願いすればいいかわからなくなっていた。とりあえず家から近い探偵事務所に電話をした。
浮気相手の素行調査を依頼した。落ち着いた声の男性の相談員が対応してくれた。「調査依頼は浮気相手の素行調査だけで宜しいですか?浮気の証拠を撮ることが先決かと思いますがいかがですか?浮気相手の素行調査は、浮気調査をしていくうちに判明してくると思います。浮気の証拠を撮れば、浮気相手の女性に慰謝料請求することが出来ます。」と親身にアドバイスしてくれた。
「夫と女性のラインのやり取りをコピーしているので浮気の証拠になると思うのですが?」単純に尋ねた。すると「ラインのやり取りのコピーだけでは浮気の証拠としては弱いと思います。二人がラブホテルに入る写真やもしくは女性宅へ出入りする写真がないと不貞として見なされません。先ずは浮気調査をして浮気の証拠を撮ることが重要だと思います。」と話す相談員の男性。私は冷静に考え相談員の男性の言うとおりだと納得して浮気調査を依頼することにした。
夫が浮気していることはラインを見て明らかだ。私は探偵に慰謝料請求が出来る証拠をとってもらうよう依頼した。そしてその女性の素性を調べて欲しいと伝えた。私はラインのやり取りだけでは浮気としては認められないということを今回の浮気調査依頼で勉強になった。浮気相手の素性を知ったところで浮気の証拠がなければ動きようがないのだ。探偵に相談して良かった。今後の対応もアドバイスしてもらうことになるだろう。探偵さん宜しいお願いします。
