私は夫の浮気をどうしても許せなかった。夫の浮気相手は私の親友だったからだ。どうして夫の浮気が発覚したかは、ちょうど1ヶ月前頃から夫の言動に怪しい点がいくつもあった。鏡を見る機会が増えたことや服装も気にしている。今まで鏡を見ることや服装を気にすることなどなかった。私はお風呂に入ってリラックスしながら夫の事を考えていた。どう考えても夫の言動はおかしい。いつもとは違い。なにかが違うのだ。私は即座に浮気を疑った。お風呂上がり私は夫をリビングに呼びつけ、「あなた最近おしゃれになったんじゃない?何か心境の変化でもあったの?」と回りくどい言い方をした。夫は「別に変わってなんかないよ」と私の方を見ずに応えた。その行動にますます怪しく見えた。
私はひとり悶々と悩んだ。浮気しているのなら浮気相手は誰だろうと考えはじめたが、しかし、検討も持つかなかった。たまに私の親友が家に遊びに来ていた。その時はまさか親友が夫の浮気相手とは全く予想していなかった。
私は腹を決めて浮気調査を福岡の博多区にある探偵社に依頼する事にした。夫は絶対浮気していると思っている。私は浮気相手が誰なのか知りたくてたまらなかった。
私は、一週間の浮気調査を依頼した。浮気調査を依頼する事に私は全く抵抗がなかった。回りの友人に探偵に浮気調査を依頼して慰謝料を取った人の話を聞いていたからかもしれない。
調査結果は、意外と早く出た。私は恐る恐る夫の浮気相手は誰か聞いてみた。名前は「田中美佐」と報告書に書かれていた。夫と手を繋いで歩いているのは確かに私の親友である「田中美佐」だった。私は鳥肌がたった。まさか親友の美佐が夫の浮気相手とは想像できなかった。しかし、浮気調査の報告書には、はっきりと美佐の顔が写っていた。私はあまりのショックで怒りを忘れた。
私は報告書を持って美佐のマンションを尋ねた。チャイムをならすと「はーい」と言ってモニターを見て私だと認識してからオートロックが解除された。私は七階に住む彼女の家に入り、怒りを抑えきれないほど頭に血が上った。「あなた私の夫と浮気しているわよね。なぜそんなことができるの?私達親友じゃない。」「なに、そんなことあるわけないじゃない。」と彼女はとぼけた。私はすかさず浮気調査で得た浮気の証拠を彼女に叩きつけた。すると彼女の顔は一瞬にして青ざめた。
彼女の言い訳が始まった。「ごめんなさい。つい出来心であなたのご主人と仲良くなったの」。いつから仲良くなったのよ。と尋ねるとあなたのお誕生日会の時昔の話で意気投合して、ラインの交換をしたのよ。それからちょくちょく二人で食事に行くようになり、親密な関係になったの。と涙ながらに話している。浮気相手が私の親友だったとは滑稽な話だ。私は呆れてしまい彼女の家から自宅へと帰った。
私は夫と離婚するかどうか迷っている。浮気相手が親友だからなおさらだ。離婚するのも大変な労力だが夫の浮気を許すには時間がかかる。
一体どっちからアプローチしたのか夫の方か美佐の方からか今さらそんな事はどうでもいい事だ。私は夫の浮気を許せない。暫く一人になって考えて見ようと思った。早い段階で浮気調査を探偵に依頼して良かったと思いながら黒川温泉でも行って見ようと思った。
良い気分転換なるだろう。先の事はもう少し冷静に客観的に判断できる迄待とうと思った。
