昨晩行きつけのスナックで呑んでいたら来週末ゴルフコンペかあるから参加してくださいとママからお誘いがきた。正直ゴルフクラブなんか何十年も握ってないので丁重にお誘いを断った。しかし、ママは執拗に参加を求めてくるので仕方なく参加するはめとなった。
ゴルフは、二十代の頃は、はまってやっていたが今は、ゴルフクラブさえ持っていない。先ずはゴルフショップへ行ってゴルフクラブを買わないと、と思いゴルフショップへゴルフクラブを買いに行った。たくさんのゴルフメーカーがありどのゴルフクラブがいいのか検討もつかなかったので、私は店員に私みたいに何十年もゴルフをやってない者に合ったゴルフクラブはないかと尋ねた。店員はとても親切で中古のゴルフクラブでもいいのがありますから中古クラブから見繕って見ますねと言って、キャラウェイのアイアンを試し打ちさせてもらった。ソールも厚みがあるので打ちやすいと店員が言うので実際に打ってみると確かにボールを掴み易かったのでアイアンはキャラウェイのクラブに決めた。後は5番ウッドか3番ウッドが欲しかったが3番ウッドは難しいとの事で5番ウッドを勧められた。勧められた5番ウッドもキャラウェイのものだった。実際に5番ウッドを打ってみると以外と打ちやすくキャラウェイの5番ウッドも買う事にした。後はドライバーだ。店員はまたキャラウェイのドライバーを勧めてきた。結局アイアンからドライバー、パットまでキャラウェイのゴルフセットになってしまった。
親切な店員のお陰で悩まずスムーズにゴルフクラブ一式を買う事ができた。嬉しい事にゴルフバックはサービスでつけてくれたのだ。勿論中古品で汚れは目立ったがどうせ汚れると思いながらサービスで貰ったんだからラッキーだったと思った。
私は早速仕事終わりに自宅近くのゴルフ打ち放し場へ向かった。ゴルフ打ち放し場はやけに混んでいた。それもそのはずここのゴルフ打ち放し場は安かった。二時間打ち放しで1300円で利用出来るのだ。
私は慣れない手つきで先ずはアプローチから始めた。何十年ぶりのゴルフだ。全く思った方向に玉は飛ばない。周りの人は快音を響かせバチバチと打ち込んでいた。私も負けないぞと目一杯クラブを振るとシャンクする始末。
私は来週末こんな状態でラウンドに出れるのか不安と焦りで嫌な汗をかきながら練習を続けた。
ゴルフコンペの日がやってきた。3つのグループに別れゴルフコンペが始まった。くじでオナー決めをした。一番最初にはなりたくないとドキドキしながらくじをひいたら一番はじめになってしまった。私は緊張しながらティグランドに立ちドライバーを握り大きくドライバーを振った。ボールの行き先はわからなかったがナイスショットとみんなが言ってくれたのでほっとした。あっという間にハーフラウンドが終わり私は58打も叩いてしまった。後半もメタメタなスコアで、トータル110打も叩いてしまった。恥ずかしい結果で悔しい思いをした。
私はゴルフレッスンをうけようと思い家の近くで、レッスン場がないか探した。一件だけレッスン場があったので、早速レッスンの予約を入れた。
妻に最近付き合いでゴルフをすることになったんだ。この前なんか110も叩いて恥をかいた。だからゴルフレッスンを受けようと思うが、どうだろうと妻に尋ねるといいんじゃないと快諾してくれた。すでにゴルフレッスンの予約をいれていることはあえて言わなかった。
初めてのゴルフレッスンだ。どんな人が先生なのか楽しみにしていた。ゴルフレッスンの先生は女性の方だった。女性の先生だと違って意味で緊張する。男性の先生に変えて貰おうと思ったが気さくな先生だったのですぐに打ち解けた。私はスライスが出やすいので身に付いた打ち方の修正が必要みたいだ。頭ではわかっていてもなかなか体はいうことをきかない。「焦らずに少しずつやりましょう」と優しい言葉をかけてくれて、私の緊張は解れていった。何度かレッスンに通うようになってから、私達は個人の連絡先を交換するほど親密な関係になっていった。
私は思いきって来週末の土曜日二人でラウンド回りませんか?そこで特別レッスンしてくださいとデート気分でお誘いした。先生は少し迷いながらも「いいですよ。近場のゴルフ場なら行けますよ」と言ってくれたので私は嬉しかった。
土曜日の早朝私はゴルフレッスンの先生を自宅近くの公園まで迎えに行き、二人は近くのゴルフ場へ向かった。車内ではゴルフの話題で話が尽きることはなかった。私はゴルフより先生と一緒に居られることが嬉しくてたまらなかった。私は勇気を出して先生の事を好きになりました。と言おうとしたが、はやりそれは失礼だと思いやめた。私は妻帯者だ。それは先生も知っている。そんな男から告白されても先生は困るだろう。
私は妻を愛していないわけではない。むしろ仲のいい夫婦だ。ゴルゴがきっかけで知り合った先生に私は恋をしかけている。私はこの気持ちを抑える事にした。恋は恋のままでいいのだ。一線を越えてしまえば、もう恋ではなくなる。ただの浮気だ。最悪、探偵に浮気調査をされ探偵に追い回されるかもしらない。
最悪な結末を私は想像した。一線を越えるべきではない。私は先生に夢中になってゴルフレッスンに通ったお陰で80近くで回れるまで成長できた。私の大好きな先生ありがとう。
